前回の記事では、介助中に起きることがある「皮膚めくれ」について書きました。皮膚を守るためには、服の素材や形だけでなく、着たあとの状態も大切だと感じています。寝たきりの方の場合、服のシワやよれが身体に当たり続けることがあり、小さなシワでも同じ場所に当たり続けることで、皮膚への負担になることがあります。今回は、元介護士として感じた「服のシワが気になる理由」についてまとめます。
寝たきりの方は、同じ姿勢で過ごす時間が長い
寝たきりの方は、自分で身体を動かすことが難しい方も多く、寝返りができず同じ向きで過ごす時間が長くなることもあります。手を動かすことが難しい方も多く、服のシワやよれが身体に当たり続けていても、自分で直すことができない場合があります。介助する側から見ると小さなシワに見えても、寝たきりの方にとっては違和感や苦痛につながることがあります。
シワが身体に当たり続けると、赤みや傷につながることも
服のシワは、小さなものに思えるかもしれません。でも、寝たきりの方にとっては違和感や苦痛につながることがあります。特に、寝ている状態で体圧が強くかかる背中、腰、お尻、脇などにシワが当たり続けると、赤みや傷、褥瘡につながることもあります。
もちろん、赤みや褥瘡には他にもいろいろな原因があり、服のシワだけが原因になるわけではありません。それでも、服のシワを伸ばすことは、本人の苦痛や違和感を減らしたり、皮膚を守ったりするためにも大切だと感じています。
大きすぎる服もシワができやすい
これまでの記事では、介護しやすい服として、ゆとりのある服をおすすめしてきました。ただ、サイズが大きすぎる服は、余分な布がシワになりやすいことがあります。ゆったりした服は着替えの介助がしやすいですが、大きすぎると着たあとに布が余って、シワができやすくなることがあります。
拘縮がある方、麻痺がある方、痛みがある方など、身体の状態によって合う服は変わってくるため、その人にちょうどいい大きさの服を選ぶことは、簡単なようで難しいと感じています。
着替えたあとに服を整えることも大切
着替えたあとは、体圧がかかりやすい部分を中心に、服のシワを伸ばしていきます。また、服だけでなく、寝ているベッドのシーツのシワやよれも整えることが大切です。
介護しやすい服は、着せやすいだけではなく、着たあとも整えやすい服だと感じています。シワを伸ばしやすい服、身体の下で布がもたつきにくい服は、本人の皮膚を守ることにもつながると思います。
まとめ|服のシワを整えることも、皮膚を守ることにつながる
服のシワは、小さなことと思われるかもしれません。でも、同じ場所に当たり続けることで、皮膚への負担になることがあります。
介護しやすい服を考えることは、着替えの介助をしやすくするだけではありません。本人の苦痛を少なくすることや、皮膚を守ることにもつながると思います。
「介護しやすい服」シリーズ
第8回:元介護士が感じた「服のシワ」が気になる理由
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