ニコッと笑ってくれた、あの表情
以前、看護師さんと一緒に、通常タイプの「つるりんこ」で炭酸飲料にとろみをつけたことがあります。何度か溢れさせてしまいながら、試行錯誤してなんとか形にして提供しました。とろみをつけたことで、実際にどれくらい炭酸のシュワシュワ感が残っていたのか、私自身は飲んでいないので正直なところ分かりません。
それでも、その方は飲み始めると、ニコッと嬉しそうな表情を見せてくれました。

炭酸飲料は好き嫌いが分かれる飲み物です。それでも「とろみがついていても、炭酸飲料が飲みたい」という方にとっては、その一杯がとても嬉しいものなのだと、あの表情を見て感じました。
こんな場面、ありませんか
「本当はコーラやサイダーが好きなのに、とろみがつけられないから」——そう言って、大好きだった炭酸飲料をきっぱり諦めてしまう方を、私は介護の現場で何度も見てきました。
これは決して珍しいことではないようです。国立長寿医療研究センターが行った高齢者への嗜好調査では、半数以上の方が直近1か月のうちに炭酸飲料を飲んでいて、もし炭酸飲料を禁止されたらと聞かれると、6割以上の方が「受け入れられない」と答えたそうです(森永乳業クリニコが紹介している調査結果より)。好きな味として一番多く選ばれたのは、意外にもコーラだったといいます。

年齢を重ねても、炭酸飲料の「シュワッ」とした感覚を楽しみたい気持ちは変わらない。それなのに、とろみがつけられないから、飲み込む力が落ちたからという理由だけで、その楽しみを手放さざるを得ない方がたくさんいらっしゃるのだと思います。
でも実は、炭酸飲料専用に作られたとろみ調整食品があり、通常タイプよりも扱いやすく、炭酸のシュワシュワ感を残したままとろみをつけることができます。
森永乳業クリニコの「つるりんこシュワシュワ」は、コーラなどの炭酸飲料にとろみをつけることに特化して作られた商品です。従来のとろみ調整食品では難しかった、炭酸本来の風味や炭酸感を残すことにこだわって開発されたそうです。冒頭のエピソードのように、通常タイプでも溢れさせながら工夫すれば提供はできますが、炭酸専用のものであれば、もっと少ない失敗で、あの笑顔に出会える方が増えるかもしれません。
「炭酸だから無理」ではなく、「炭酸でも、選べば楽しめる」——まずこのことを知っていただきたくて、この記事を書いています。
なぜ、諦めなくていいのか
本人の楽しみが増える
とろみのついたお茶や水は、飲み込みやすくはあっても「おいしそう」と感じにくいものです。そこに炭酸のしゅわしゅわ感が加わるだけで、飲み物としての満足感はぐっと変わります。冒頭でご紹介した方の表情は、まさにそれを物語っていたと思います。
飲みたいものを諦めなくていい
「これはもう飲めない」という諦めは、思っている以上にご本人の気持ちに影響します。好きだったものを取り戻せるということは、単なる水分補給の手段が増える以上に、生活の中に「選べる楽しみ」が戻ってくるということでもあります。
水分摂取量が増える可能性がある
とろみ茶や水を嫌がって水分摂取が進まない方は少なくありません。そこで「これなら飲める」と思える炭酸とろみが選択肢に加わることで、結果的に水分摂取量そのものが増えるケースもあります。好きなものだからこそ、自然と口に運ぶ回数が増えるのだと思います。
「つるりんこシュワシュワ」はどんな商品か
つるりんこシリーズは、2003年から森永乳業クリニコが展開しているとろみ調整食品のシリーズです。その中で「つるりんこシュワシュワ」は、炭酸飲料のとろみづけだけに特化して作られています。特徴を挙げると次のような点があります。
- ペットボトルに入った炭酸飲料に、そのまま加えてとろみをつけられる
- 少量でとろみがつくので、飲料の味を大きく変えにくい
- 無味無臭で、飲料本来の色や風味を活かせる
- 唾液に含まれる酵素の影響を受けにくく、とろみが安定しやすい
- ベタつくような粘性ではなく、つるっとした口あたりに仕上がる
通常タイプのとろみ調整食品でも工夫すれば炭酸飲料にとろみをつけることはできますが、溢れやすかったり、炭酸感がどこまで残るか読みにくかったりするのが正直なところです。専用に作られた商品であれば、そうした難しさを減らしながら、あの笑顔に出会える機会を増やせるかもしれません。
スティックタイプで持ち運びやすく、外出先や施設でも使いやすい形状です。

とろみの強さは、飲み込む力によって一人ひとり異なります。実際に使う際は、必ず医師・管理栄養士・言語聴覚士などの専門家に相談したうえで、量や濃さを決めていただくことをおすすめします。

まとめ
炭酸飲料は「とろみがつけられないから諦めるしかない」ものではありません。炭酸飲料専用に作られたとろみ調整食品を使えば、炭酸感を残したままとろみをつけて楽しむことができます。
「もう飲めない」と諦める前に、専門家に相談しながら一度試してみる。それだけで、ご本人の毎日の楽しみが一つ増えるかもしれません。
出典
- 森永乳業クリニコ「とろみ調整食品「つるりんこシュワシュワ」9月20日(火)新発売」プレスリリース(2022年9月15日公開)/前田圭介 老年症候群と食および排泄の問題に関する研究(長寿医療研究開発費20-57)2021年、全国1,100名対象調査より
- つるりんこシュワシュワ商品ページ(森永乳業クリニコ)



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